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日本ミトコンドリア学会(J-mit)  設立趣意書


 (1)従来より行われてきたミトコンドリアを対象とした科学研究は、現在大きな変革期を迎えています。その大きな要因として、ミトコンドリア機能異常によるヒトの病気の発見とミトコンドリアの新たな生物学的役割の再発見が挙げられます。
 ご存じの通り、ミトコンドリアの機能異常を本態とするミトコンドリア病は、その症状が骨格筋・中枢神経が主たる障害臓器であることから、小児科、神経内科で診療がおこなわれておりました。
しかし、その症状が多岐にわたることが明らかになり、臨床のあらゆる診療科において患者さんと出会う状況になってきております。また同時にひとりの患者さんが複数の診療科を受診している場合が多く、従来の臓器別の診療体制では十分な医療ができないことが問題点として挙げられています。
したがって、縦割りの学会ではなく、より横断的な情報交換を行う場が不可欠であるという認識が、ミトコンドリア病に関心のある医師や研究者の間で高まっております。

 (2)また、病気の病態解明と治療法開発のためには、基礎研究によって得られる知見を基盤にした臨床研究が必要であること、また基礎研究においてもヒト疾患患者の試料を用いた実験で、より大きな生物学的研究成果が得られることは自明であり、実際にそのような形での共同研究が一部で行われております。
しかし、臨床側と基礎研究者との情報交換を行う場が極めて少なく、さらなる協力関係の構築の機会を乏しくしています。
 さらに、最近では活性酸素やアポトーシスにおけるミトコンドリアの関わりが話題となっており、比較的まれな疾患であるミトコンドリア病ばかりでなく、肥満、糖尿病、がん、アルツハイマー病、パーキンソン病などの頻度の高い疾患、及び分化や老化などの生理的現象とミトコンドリアとの関係が注目されております。

(3)以上のような理由で、平成13年12月に第1回日本ミトコンドリア研究会が、太田成男日本医科大学教授を大会長として、川崎市の日本医科大学老人病研究所で開催されました。
ミトコンドリアに関する情報を交換する最初の学術集会では、医師をはじめとする臨床研究者と基礎研究者約200名が一堂に会し、その多くの参加者が大きな知的感動と充実感を味わいました。
ぜひこの活動を継続し発展させたいという機運が高まり、第2回大会を同じ太田成男教授のお世話で東京都文京区の椿山荘で、第3回大会を九州大学医学部教授の三原勝芳教授のお世話で福岡市の九州大宇百年記念講堂で開催されました。
いずれも200名以上の参加者を得てレベルの高い発表とともに活発な議論が交わされました。
そして、この研究会活動をさらに充実させる目的で日本ミトコンドリア研究会を日本ミトコンドリア学会(以下、「本学会」という)へと発展的に改称することが第3回大会時の評議員会及び総会で決議されました。

(4)本学会がめざすものは、ミトコンドリアに関する研究発表・知識の交換・会員相互及び内外の学会との連携協力をし、また親睦と共同利益を増進させることです。
具体的には、学術集会や市民公開講座の開催、学会誌その他の刊行物の発行、インターネットを利用した各種情報交換サービス、国際的な研究協力の推進、ミトコンドリア患者家族の会との連絡及び協力、先端技術導入の促進支援など、多面的かつ積極的な活動を行うことにあります。
これらの活動を現実化するには、これまでの一部会員によるボランティア奉仕活動のみでは、到底、その実現が不可能といえます。

(5)そこで、研究会から学会へと組織を一新するに際して、その団体として、主体的かつ統一的活動を行い、社会的責任を果たすためにも、「法人組織化」することが必要といえます。
そこで、今般、新制度として登場した、「有限責任中間法人」を設立して、本学会の活動をより活発化することと致しました。
 どうぞ、私どもの意図するところを、ご理解戴きまして、本学会設立と、その発展のために、ご賛同およびご協力を賜りますよう、お願い致します。

平成16年10月吉日
有限責任中間法人
日本ミトコンドリア学会設立準備会
委員長  埜中征哉