投稿日時:2007-3-9 10:33
投稿者:ゲスト
メラス
初めまして。メラスについて勉強しているのですが、メラスの症状として、四肢の筋力低下・難聴・知的退行などの症状がかかれていたのですが、発作を起こさなくても進行していくものなのでしょうか?それとも、発作を起こさなければ、現状維持したまま日常生活を送ることができるのでしょうか?お忙しいとこスイマセン。
|
投稿日時:2007-3-12 0:15
投稿者:yasukoga
Re: メラス
久留米大学医学部小児科の古賀靖敏です。
現在MELASについての日本の全国調査(2002年と2004年の2回)を集計しています。その結果、現時点での集計では、日本人MELAS104名で2次アンケートを解析すると、18歳未満での発症者と18歳以上で発症したMELAS患者様で、その発症年齢、初発症状、重症度、進行度、平均死亡年齢、生存曲線が大きく異なることが分かりました。この傾向は、世界で文献上に報告され、経過が詳細に記載された136例(英語および日本語での報告例)の結果とほぼ同じ傾向でした。つまり、小児期に発症したMELASは、成人期に見つかったMELASと重症度が大きく異なり、進行が非常に早く、平均初発年齢8歳、平均死亡年齢も15歳と若いと言うことです(18歳以上の発症では初発33歳で平均死亡年齢40歳)。この結果は、まだ論文になっておりませんので、詳細は後日公開します。
ご質問に対するお答えとして、この病気は、脳卒中様発作といわれる明確なエピソードが無くても、進行することが分かっております。それは小児期発症群でも成人発症群でも同様で、重症度スコアーを経時的にみて長期間患者様をフォローアップしていると、何れの群でも重症度スコアーが低下していき、QOLが落ちていくことがデータとして出ています。その点でも、有効な治療法を一刻も早く開発する事が必要です。現在開発中のアルギニン療法が、長期的な患者様のQOLを改善するかどうかも大事な評価点の一つです。
|
投稿日時:投稿日時:2007-3-9 10:33
投稿者:ゲスト
メラス
おいそがしい中ご返答ありがとうございます。アルギニンはまだ治験薬として認可されないのでしょうか?今年の4月あたりからと情報を耳にしたのですが・・・
あと、アルギニンの期待される効果も、もしよろしければ返答お願い致します。Lーアルギンの作用については自己学習できました。
論文の公開まっています。
お仕事お疲れ様です。
|
|