古賀先生、ご返信ありがとうございました。全くこれまで聞いたこともないような疾病であったことや父のあまりの様変わりに戸惑い、また５年前ということもあり記憶もとぎれてしまい充分古賀先生に説明できないことをまずお詫び申あ上げます。再度、記憶を整理してみますと先生がご返信くださったような検査は八ヶ月の入院中すべて行い、当初、脳梗塞、ヤコブ病など疑いもありましたが、最終的にまとまったものは左脳の萎縮。筋生検の結果（乳酸・ピルビン酸はあがっていない。脳血流はむしろよい）は必ずしも合致はしなかったけれどMＥＬＡＳと暫定診断されたようにおもいます。そこで、前稿でも申しあげたように暫定診断後、入院中はノイキノン（他院の神経内科医によるセカンドオピニオン後）を多量に服薬し、意識障害や見当識障害など感情のみだれも落ち着きはじめたころ、パーキンソン様歩行、肝機能の悪化、緑内障など副作用がおこりノイキノンを少しずつぬいていき、その後精神症状も後退しなかったため退院までこぎつけることが出来ました。この五年間には大発作（脳卒中様発作）はなく軽発作（ふらつき・頭痛・発作時の視力低下）を一年に一、二回くりかえしています。その都度MRI撮影をおこなっていますが、脳は発症時と変わっていません。そこでお尋ねしたいのは、セカンドオピニオンをというアドバイスを頂きましたが、私どももかねてよりそのことは考えておりました。父の現在通院している病院は県内一の大病院でありながら、地方ということもあり、父がはじめての症例だときいております。確かに稀少疾病であり治療法もままなりませんが、最近ではかなり歩行が弱くまた発症時の主治医は他院にいかれ、次発作時への不安が尽きません今後の父のことや家族への遺伝性のことも踏まえどのような方法でまたは、どの機関（県外の専門医）などアドバイスをいただければ幸いです。長々とおもいのまま書きつづけ申し訳ありません。

久留米大学医学部小児科の古賀靖敏です。
セカンドオピニオンについては、主治医の先生に相談された上で、今までの症状経過および検査結果を紹介状に付けて頂くと一番良いと思います。決して「主治医の先生が気を悪くするのではないか」などと心配されなくても結構です。難しい病気、いまだ診断がついていない病気・病態に関しては、セカンドオピニオンを受けることは当然のことですので。お住まいの住所を教えていただきましたら、ミトコンドリア病に詳しい先生をお知らせします。私も、難しいケースに関しては、積極的に紹介しますし、多くの患者様が紹介されてきます。あまり心配されないで、主治医の先生に相談されたらと思います。