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投稿日時:2006-6-8 11:05
投稿者:ゲスト

ミトコンドリア脳筋症と小児期の弱視について。 

小学2年生男児ですが、2年生になってからの視力検査で再検査となり、精密検査の結果遠視性乱視の「弱視」と診断を受けました。眼鏡装着で治療となるようですが、3歳児検診でも異常なく、入学前の健康診断でも何も言われませんでした。1年生の時の視力検査で左右0.9で、2年生で視力が低下していたので、先の検査となり左右とも0.5の結果でした。通常視力の生育は8歳がリミットだと言われています。息子の場合はリミット間際と言う事で、至急眼鏡装着が必要だと言われました。息子はミトコンドリア脳筋症の3243A→G変異を持って居ますが、この病気と「弱視」の関係はあるのでしょうか。もし、関係が有る場合、視力の回復は今後の治療で望めるものなのでしょうか?

投稿日時:2006-6-8 11:42
投稿者:yasukoga

Re: ミトコンドリア脳筋症と小児期の弱視について。 

久留米大学医学部小児科古賀靖敏です。
外来で、3243A→G変異の患者様を約30名診察させていただいておりますが、残念ながら弱視の方は、いらっしゃいません。
視力を司る機能に以下の4つの部位が関係します。@物をみるための目のレンズの厚さを調節する筋肉、A像を映し出す網膜の機能、B像の信号を脳に伝える視神経、C脳で像を認識する大脳後頭葉の部位です。いづれが障害されても視力の低下が起こってきます。筋力の低下は病気で説明されていますので、@の可能性は否定できません。特に遠視性のものでは、レンズを厚くするための筋力の低下が考えられます。しかし、この場合、眼鏡での矯正が可能です。Aは、網膜色素変性という形で報告があります。Bはレーバー遺伝性視神経萎縮症やLeigh脳症といわれるミトコンドリア病で合併がみられます。Cは、脳卒中様発作を来すMELASでみられる皮質盲(後頭葉視放線領域の脳梗塞)が有名です。
お子さまでの弱視に関して、@の可能性が大きいのかもしれませんが、詳細はわかりません。継続して脳MRIなどの検査も必要と考えます。

投稿日時:2006-6-8 13:03
投稿者:ゲスト

Re: ミトコンドリア脳筋症と小児期の弱視について。 

古賀先生、早速のご回答有難うございました。最近、軽い頭痛や吐き気を訴える事が増えていますので、主治医に相談して、MRIの検査をお願いしてみようかと思います。詳しいご説明を頂き、大変勉強になりました。