投稿日時:2006-5-18 8:20
投稿者:ゲスト
ミトコンドリア脳筋症から来る諸症状について
息子(小学校2年生・7歳)が、昨年の8月にミトコンドリア脳筋症(MELAS)と判明し、現在に至ります。
病気が判る以前より(5歳当時)から、左目の瞼が腫れぼったくなり始め、現在では、ほぼ正常時の3分の1ぐらいの開きになっています。体調がよくないときは、右目も腫れ気味です。
眼瞼下垂と言う症状のようですが、MELAS(3243A→G)変異でもこの症状が出る事が有るのでしょうか?点変異率は83%です。
それと、発熱の症状が頻繁に有ります。疲れたときにも起きるようで、37度6分〜38度台の熱を良く出し、一度発熱を呈すとなかなか下がりません。軽い頭痛・嘔吐が診られる時も有ります。
発熱がこれほど頻繁に有ると、やはり心配です。
病気との直接的な関係はないと言われましたが、何か因果関係が有るように感じてしまいます。
熱に関しては、健常児の発熱と同じ対応で構わないものでしょうか?それとも、38度台になった場合は、受診したほうが良いでしょうか?(病院によっては、38度を超えると入院処置をとる所も有るとお聞きしますが・・・)
眼瞼下垂・視力低下(両目共に0.5・遠視/乱視の疑い=6月に精密検査あり)・頻繁な発熱などの、考えられる原因お呼び対処のアドバイスを宜しくお願い致します。
<現在服用中の薬>
アルギU顆粒・エストロシンドライシロップW・エンテロノンR・アスベリン散10%・メプチドライシロップ0.005%・ムコダインDS33.3%・ペリアクチン100倍散・アレジオンドライシロップ1%
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投稿日時:2006-5-18 10-:28
投稿者:gyuichi
Re: ミトコンドリア脳筋症から来る諸症状について
神経センターの後藤です.ミトコンドリア脳筋症ではいろいろな症状が出るのが特徴です.特に3243変異の場合はそうです.ただ,それぞれの症状が細胞のミトコンドリア機能の低下したことで全部説明できるものではありません.日本人MELAS200例の統計では,眼瞼下垂は12%に認めていますので,それほどまれな症状ではありません.これは目の周りの筋肉の量が減ったことでおきていると考えられます.また視力低下の原因は,光を感じる目の網膜のところの問題なのか,視神経の問題なのか,脳の問題なのかなど複雑な要素が絡むので,もう少し詳しい検査をしてみることが必要かと思います.6月に精密検査をするというのはそういう意味と思います.もっとも難しいのは発熱です.ミトコンドリア機能異常が直接発熱に関わる可能性もあります.軽い頭痛や嘔吐を伴うとすると,脳卒中様発作の初期の初期を捉えている可能性もありますので,病院に行くことを躊躇しないでよろしいかと思います.ただ,1つ1つの細胞の中で起きていることが本当に全身の発熱につながっているかどうかは確実な証拠はありませんし,何かの感染が隠れていることを疑うことが医学的には重要です.通常は38度の発熱で入院することはありませんが,ミトコンドリア脳筋症の場合は発熱がさらなるストレスとなりミトコンドリア機能を低下させる可能性がありますから,全身状態を診ながら医師が慎重に対応する必要があります.
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投稿日時:2006-5-18 12:50
投稿者:ゲスト
Re: ミトコンドリア脳筋症から来る諸症状について
後藤先生、大変分かりやすいご説明有難うございました。
やはり、ミトコンドリアの機能が低下していると、各感染症に罹患しやすいのだと理解しました。
毎日の健康管理には、より一層気を付けてあげなければいけないと思いました。
お忙しい中、お答え頂き感謝致します。
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